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こども性暴力防止法 新着資料解説【2026年9月・ダイジェスト】園がやることは10個です

2 時間前
読了時間: 12分

まずは解説動画をご覧ください(約24分)


▲ 9月に国から出た資料、保育所に関係するのはここ。1本でダイジェストします。


※この記事は、こども家庭庁「こども性暴力防止法」各ページの2026年9月21日時点の掲載資料に基づいています。

こども性暴力防止法の施行まで、あと3か月になりました。

この9月、こども家庭庁から資料がまとまって出ています。ガイドラインの改訂、準備ガイド、Q&Aの改訂、システムのマニュアル。ページ数を足すと1,000ページを超えます。

「全部読まないといけないのか」と青ざめた園長先生も、いらっしゃるのではないでしょうか。

でも、読んでみて分かりました。園に求められていることは、そんなに多くありません。 資料が多いのは、役割の違う資料が同時に更新されたからです。

この記事では、9月の資料の「地図」をお渡しします。押さえるのは3つです。


①9月に何が出たのか

②園がやることは、何個なのか

③9月の資料は、そのどこに当たるのか


消防署から新しい通知が来たとき、防災マニュアルを最初から読み直す人はいませんよね。避難経路が変わったのか、備蓄が変わったのか、目次のどこが変わったかを先に見るはずです。今日はそれを、こども性暴力防止法でやります。




9月に出た資料の一覧

日付

資料

ひとことで

9/2

施行ガイドライン 改訂

研修を受ける時期を明確化。定期報告の項目も具体化

9/2

別紙ひな型 6件を更新

対処規程・募集要項・誓約書・取扱記録・情報管理規程③・本人通知の整理表

9/2

義務事業者用 準備ガイド Ver.1.1

本体はページ番号の修正。参考資料に園の取組事例を追加

9/8

こまもろうシステムマニュアル(素案)+従事者リストのひな型

職員のメールアドレスが必須

9/9・9/18

事案対応の解説資料(聴き取り等)を更新

疑いが生じたときの国の手引きが厚くなった

9/15

演習資料(従事者向け)更新

相談を受けた場面の設問は3問のまま

9/18

Q&A 改訂

新設17問・更新10問。保育所に関係が深いのは9問


このほか9月4日には、こども家庭庁の支援局長から都道府県知事あてに通知が出ています。園には、都道府県や市町村を通じて届きます。




資料が多いのは、役割の違う6種類が同時に出たから

保育所保育指針に置き換えると、それぞれの役割が見えてきます。


資料

指針に置き換えると

9月の動き

法律・政令・府令

指針の本文

変わっていない

施行ガイドライン(345ページ)

指針の解説書

9/2 改訂

準備ガイド(18ページ)

「まずここだけ」の要約版

9/2 Ver.1.1

Q&A(119ページ)

園から届いた質問への回答集

9/18 改訂

研修教材・演習資料

園内研修の教材

9/15 演習資料を更新

こまもろうシステムマニュアル

連絡帳アプリの説明書

9/8 素案を公表


ガイドラインが345ページもあるのは、解説書だからです。一方で準備ガイドは18ページ。国が「最低限」とわざわざ書いた要約版です。

全部を同じ重さで読む必要はありません。 園長先生がまず開くのは、準備ガイドとQ&Aの2つです。Q&Aは全国の園や学校からの質問に答えたもので、園にいちばん近い資料です。




園がやることは10個

いちばん見ていただきたいのが、準備ガイド Ver.1.1 の14ページ、「法施行までに対応すべき事項に関するチェックリスト」です。


番号

項目

1

制度の周知

2-①

不適切な行為の範囲

2-②

対象従事者の範囲

2-③

就業規則

2-④

採用募集・前科確認

3-①

報告・対応ルール

3-②

相談体制

3-③

従事者研修

4

情報管理規程

参考

GビズID・アカウント


国のチェックリストの9項目に、参考のGビズID・アカウント登録を加えて、10個です。

1,000ページを超える資料は、結局この10個のどれかを説明しています。ガイドラインは10個を数十ページずつ解説し、Q&Aは10個について園から来た質問に答えている。

「なんだ、求められているのはこの10個か」。そう思えると、資料が怖くなくなります。

もうひとつ大事なことがあります。チェックリストの下に、施行後は年に1回こども家庭庁へ定期報告があり、指導監査でも確認されると書かれています。この10個は、監査で聞かれる10個でもあるということです。




9月の資料は、10個のうち7つに刺さっている

9月に出た資料を、この10個の上に載せてみます。


番号

項目

9月に何が変わったか

1

制度の周知

こまもろうシステムの説明が具体化。職員に「メールで案内が来ます」と伝える材料がそろった

2-①

不適切な行為の範囲

変更なし

2-②

対象従事者の範囲

育休中・内定者・有期契約の扱いがQ&Aで明確化

2-③

就業規則

変更なし

2-④

採用募集・前科確認

募集要項・誓約書のひな型を更新

3-①

報告・対応ルール

対処規程のひな型を更新。聴き取りの手引きも更新

3-②

相談体制

変更なし

3-③

従事者研修

受ける時期・まとめて実施・再受講の扱いが明確化

4

情報管理規程

ひな型③と取扱記録の様式を更新

参考

GビズID・アカウント

職員のメールアドレス集めが、次の作業


不適切な行為の範囲、就業規則、相談体制の3つは、9月に変わっていません。 4月以降にここを整えた園は、そのままで大丈夫です。

ここからは、変わった項目のうち、とくに大事なところを見ていきます。




研修はいつまでに|新人は「入職式まで」でよい

これまでのガイドラインには「原則、施行日までに受講」とだけ書かれていました。そのため、園からこんな質問が寄せられていました。

4月に入職する新卒の子も、12月25日までに受けさせないといけないんですか。

まだ学生ですから、無理な話です。9月2日の改訂で、ここがはっきりしました。



いつまでに受講するか

今いる先生

12月25日の施行日までに(ガイドラインP124)

内定している人

施行の前後を問わず「働き始めるまで」に(9/2改訂で明文化)


4月入職の新人なら、入職式までに受講すればよいということです。

ただし「働き始めるまで」ですので、入職してから受けるのではありません。研修が先、保育室に入るのが後です。




研修について、あと3つ

9月18日改訂のQ&Aと、国の全国説明会の資料から分かったことです。

同じ法人の複数の園は、まとめて1回でよい 3園ある法人が3回やる必要はありません(Q&A応用編5-7-2)。

再任用のときは、受け直さなくてよい 一度受けた先生が任期を終え、また同じ園で働く場合です(応用編5-7-4)。ただし同じ問いの中で、定期的に受講することが望ましいとも書かれています。義務は1回、望ましいのは定期的に。この二段構えで覚えておいてください。

研修時間は、労働時間に含まれる 全国説明会の説明資料107ページ「絶対に知っておいていただきたいこと」に、国が明記しています。非常勤の先生が家でオンデマンド動画を見る時間も、勤務時間です。研修の時間を、シフトに組み込んでください。




施行時現職者は「12月24日の職員名簿」に載っている人

犯罪事実確認でいちばん質問が多いのが、「誰が施行時現職者なのか」です。

施行時現職者とは、施行の時点で園で働いている人と、12月24日までに園で働くことが決まっていた人のことです。**「12月24日の職員名簿に載っている人」**と覚えておくと迷いません。

名簿に載っている人は、来年4月以降、都道府県ごとに割り当てられた月にまとめて確認を受けます。12月25日以降に採用が決まる人は、働き始める前に確認を終えます。

9月18日のQ&Aで、名簿の境目がはっきりしました。


職員の立場

扱い

Q&A

育休中の先生

名簿に載る。復職時ではなく、割り当てられた月に確認する

応用編6-6(更新)

4月採用の内定者

12月24日までに内定を出せば、配属先が決まっていなくても名簿に載る

応用編6-7-2(新設)

有期契約の先生

任期の間が30日を超えても、次の任用が書面で決まっていれば、記録を消さず再確認も不要

基礎編6-16(新設)


判断に迷う先生がいたら、職員一覧に「12月24日時点の区分」という列を1つ足してください。 それだけで整理できます。




こまもろうシステムは、連絡帳アプリと同じ仕組み

「システム」と聞くと身構えてしまいますが、仕組みは園の連絡帳アプリと同じです。園が先にアカウントを作り、案内を受けた人が自分で登録する。その流れは変わりません。


順番

誰が

すること

1

GビズIDでシステムに入り、職員の氏名とメールアドレスを登録

2

職員本人

届いたメールからアカウントを作り、マイナンバーカードで戸籍の情報を提出

3

交付申請をして、犯罪事実確認書を受け取る


気をつけたいのは、2番目の本人のところです。連絡帳アプリで保護者の代わりに登録できないのと同じで、職員のアカウントを園が代わりに作ることはできません。

なお、このマニュアルは素案で、施行時に更新版が出る予定です。細かい画面は変わるかもしれませんが、「園、本人、園」という流れは変わらないと考えてよいでしょう。




今から集めるのは、職員のメールアドレス

国が示した「対象従事者のリストイメージ」(Excel)では、必須の項目は3つです。


  • メールアドレス

  • 氏名

  • 施行時現職者に当たるかどうかの区分


メールアドレスが必須なのは、アカウント作成の案内がメールで届くからです。業務用でも私用でもかまいません(マニュアル概要P8)。マイナンバーカードをスマホで読み取るので、スマホで見られるアドレスのほうが実務上は楽です。

そして、登録は本人が行い、園は代行できません。これは休職中の職員も同じです(Q&A応用編6-23)。

ですから、育休中の先生とも、今のうちに連絡の取れる手段を確保しておいてください。 復職してからでは遅いかもしれません。ここが、今日いちばん現場に近い作業です。

あわせて、マイナンバーカード、4桁の暗証番号、署名用パスワードの確認を職員に呼びかけておくと、あとがスムーズです。

※リストの項目や入力方法は、今後のシステム開発によって変わる可能性があると、国自身が注記しています。




ひな型6件と、疑いが生じたときの手引きも更新

ここは中身の精査に時間がかかるため、各論の第4回・第5回で詳しく扱います。今日は見出しだけご紹介します。


ひな型(ガイドライン別紙)9月2日更新

  • 別紙1 児童対象性暴力等対処規程

  • 別紙3 募集要項・求人票

  • 別紙4 誓約書・内定通知書

  • 別紙6 取扱記録(Excel)

  • 別紙10 情報管理規程ひな型③

  • 別紙11 本人通知の整理表


疑いが生じたときの手引き

  • こどもへの聴き取り 知識編(9/18)・実践編(9/2)

  • 性暴力を受けたこどもへの対応のポイント(9/18)

  • 被害を受けた疑いのあるこども以外の保護者との対話(9/18)

  • 演習資料(従事者向け)(9/15)


ひな型は、新旧を1行ずつ見比べないと、園の規程のどこを直せばよいかが言えません。今の段階では、自園の対処規程・誓約書・情報管理規程を、9月のひな型と見比べる必要があるとだけ押さえておいてください。




国が「絶対に知っておいてほしい」と書いた3つ

国の全国説明会の資料(説明資料P104〜107)で、「絶対に知っておいていただきたいこと」として挙げられている3つです。


① 犯罪事実確認は、内定より前にはできない 本人が「調べてください」と言っても不可です。採用が決まったときが最初の機会になります。


② 外部の講師でも、園の事業なら園が確認する 体操教室の先生を、園の保育の一部として呼んでいるなら園が確認します。ホールを貸しているだけで、別の事業者が独自に教室を開いているなら、その事業者が確認します。分かれ目は、園の事業か、場所を貸しているだけかです。


③ 研修は施行日まで。研修時間は労働時間 先ほどお伝えしたとおりです。

国がわざわざ「絶対に」と書いたのは、それだけ質問が多かったからでしょう。園長先生は、この3つを必ず押さえておいてください。




変わっていないもの、これから変わるもの

「今ある版で準備を進めてよいのか」を判断するための整理です。


9月に変わっていないもの

国が「更新する」と書いているもの

研修の手引き(4月15日版)

こまもろうシステムマニュアル(施行時に更新版を公表予定)

確認テスト(4月20日版)

従事者向けマニュアルの簡易版(秋ごろの公表を目指す)

標準動画(研修動画)

東京会場(11/6)の説明会アーカイブ(11月下旬〜12月上旬ごろ掲載予定)

法律・政令・府令


不適切な行為の考え方



4月以降に作った園内研修の計画は、そのまま使えます。

右側はいずれも国が「予定」と書いているもので、時期は前後する可能性があります。システム関係は素案として読み、施行時の版で答え合わせをする。そのくらいの付き合い方で十分です。




今日やることは、3つだけ

どれも、園の職員一覧があればできます。


1 職員一覧に3つの列を足す

「研修(受講済み/未受講/受講予定の時期)」「12月24日時点の区分(在職・内定・育休・有期)」「メールアドレス」の3列です。今日の話は、すべてこの3列につながっています。


2 メールアドレスを集める

スマホで見られるものを。マイナンバーカードと暗証番号の確認もあわせて呼びかけます。育休中の先生にも、今のうちに声をかけてください。


3 ひな型の新旧を並べておく

対処規程、誓約書、情報管理規程③を、自園の規程と見比べる準備をしておきます。中身の見比べ方は第4回で扱います。

10個すべてに一度に取りかかる必要はありません。「10個のうち、今日はこの3つ」。このシリーズでは、毎回こうして絞り込んでいきます。




このあと、各論を5本お届けします


テーマ

第1回

研修はいつまでに・誰に・何回?

第2回

犯罪事実確認、誰が「施行時現職者」なのか

第3回

こまもろうシステム、今から集めるもの

第4回

ひな型が変わった:対処規程・誓約書・取扱記録

第5回

疑いが生じたときの国の手引きが厚くなった


1本12〜15分で、それぞれ「園がやること」を1つに絞ってお話しします。公開のたびにこの記事にもリンクを足していきますので、この記事を目次代わりにお使いください。




今日の要点


  • 9月の資料は6種類。役割が違うから、同時に出た

  • 園がやることは10個。9月の資料は、そのうち7つに刺さっている

  • 今日やるのは、職員一覧に3列を足す・メールを集める・ひな型を並べる、の3つ


出典は、すべてこども家庭庁の資料です。動画の概要欄に、ページ番号つきで載せています。




自園に当てはめて作るところは、こちらで

この記事でお伝えしたのは「何が変わったか」までです。自園の職員に当てはめて、書類と段取りを作るところは、2つの場をご用意しています。




◆こども性暴力防止法 実務対応セミナー◆

園長・主任・事務担当の方向けの、Zoomで3時間のセミナーです。この記事でご紹介した10個の作業を、対応準備シートに書き込みながら自園の形にしていきます。


日程

時間

10月14日(水)

14:10〜17:00

11月13日(金)

13:10〜16:00

12月3日(木)

13:10〜16:00

当日ご参加が難しい方は、アーカイブ視聴(+2,200円)もご利用いただけます。配信日から翌月末までご覧いただけます。





◆従事者研修(保育特化版)◆

全職員向けの研修です。オンデマンドの座学6本(約92分)と演習で構成しています。

国の演習資料にある相談場面は、「こどもから」「別のこどもから」「自分が見かけた」の3つで、「保護者から」「同僚から」がありません。

けれども、0歳・1歳の子は自分で相談することができません。保育の場合、相談の入口は保護者です。 この研修では、そこを補って4つの場面を用意しています。

常勤の先生は園内研修1回、非常勤の先生はオンデマンドだけで修了できます。料金は園ごとの職員数による区分制で、10名までの園は税別40,000円からです。





お問い合わせ


特定非営利活動法人 すずらんチャイルドケア

人財育成部 部長 太田 宏彰


〒250-0862 神奈川県小田原市成田475-17 ゼフィールU201

TEL 0465-87-7649




ご質問はホームページのお問い合わせフォーム、または動画のコメント欄からもお受けしています。「ここが違うのでは」というご指摘も、ぜひお寄せください。

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